兄弟間での待遇の違い・長男教・男尊女卑


仮に毒親がいたとしても、皆幸せならばそれでいいんです。
しかし実際に、同じ家庭で育てられても、待遇や感じ方が違い、長い間辛い思いをしている人がいます。さらに辛く苦しいと感じる人がいても、それを放置している家庭。それは温かい家庭と言えるでしょうか?

 

私の実家はいわゆる「長男教」でした。長男だけは大事にする。長男の言うこと、やりたいことはできるだけやらせる。妹である私は、兄のやることの「おこぼれ」をもらうだけで、やりたいことは「学校に通うこと」「友だちと日中遊ぶこと」以外はやらせてもらえませんでした。

 

また、男尊女卑もありました。私には弟もいましたが、弟は「溺愛」対象で母親は弟を彼氏のようにかわいがりました。個室にテレビ・ゲーム等を与え、自由にさせました。(私が10代だった当時、個室にテレビやゲームがあることは珍しいことでした。)

 

女である私は、弟の世話(5歳下だったのでほぼ育児ですね)、家事全般、両親の話し相手、両親が兄弟に伝えたい面倒なことを伝える係など、、、要するに全てのことを押し付けられていました。

 

もちろん、私は不満だらけでした。どんどん歪んでいきました。
歪んでいきながらも、生きていくためには家での役割を果たさなければ罰が来る。黒い感情が溜まるばかりでした。

 

兄も個室を与えられ、映画を観に行き、友人宅に泊まり、海外交流の場にでかけ、レンタルCDを借り、洋服を買ってもらっていました。
逆に言うと、私はこれらのことを禁止されていました。込み入った理由はないんです。ただ、私が女だからです。それだけです。
「女はおさんどだけしとりゃいいんじゃ」という父の言葉が忘れられません。

 

手伝いはするから、せめて待遇だけでも男兄弟と同じにしてほしいとお願いしても、聞き入れてはもらえません。「年頃の女が出かけると色々と大変なことになる」とかワケの分からないことを言われて拒否されます。

 

私だって手伝って両親を楽にさせてあげたい気持ちもありますよ。でも感謝すらされない、やって当たり前という態度でさらにモヤモヤが募りました。

 

 


気持ちの分からない兄弟

私の兄は、「(管理人が)精神的におかしいだけで、親は全く悪くない」という親の言葉を素直に受け入れ、(意識的にか無意識的にか)そういうもんだと思って暮らしています。何も疑問を持っていませんでした。

 

 

兄は、喧嘩したりののしったりするのが家族愛だということを素直に信じて、今も忠実に実行しています。辛いとか悲しいとかあまり感じてない様子です。同じ環境で育っても、何も疑わず生きる人もいる訳です。

 

 

また、あからさまに兄は優遇されてきたので、兄は親を擁護し、苦しんでいる妹を理解できない・面倒な存在だと感じていたようです。「お前の言ってることは意味が分からない」「(映画に行けないこと等訴えると)母さんは心配してるだけだろう」と流すだけです。

 

 

弟は弟で「家族問題の外側にいる人」でした。何も感知しない。自分の好きな事だけする。また、私も弟は小さいころから面倒を見ていて、年齢差もあり、かわいさがありました。なので弟には面倒なことをあまり言えなかったこともあります。

 

さらに輪をかけて、小さいころから親が私にレッテルを貼っていました。「ずんずんは変わっている」「感受性の強い面倒な子」「すぐ泣く、すぐ興奮する、口うるさい」「ずんずんがおかしい人間なんだ」と。なので兄弟はそれを信じていたので、私が何か訴えたりすると「またずんずんが面倒な事いってるなーーー」くらいでみんなスルーしていました。要は家族の中で「私が変人」だったんです。

 

私は家族といて、気分が安らぐとか、楽しいとかそういう気持ちを抱いたことがありませんでした。何かを助けてもらうとか、支えあうとか、共感するとか、気持ちが通じ合うとかもありませんでした。

 

 

なので、いつかこの家を出て、男女関係なく、お互いを尊重できる人間関係を築きたいと強く決意したのでした。

 

 

 

読んでくださりありがとうございました。