幼稚園のお迎えの時、よそのお母さんと会います。
何も言われていないのに、仕草や視線だけで「あ、この人私の事ねたんでるのかなぁ」という後ろめたさみたいなものがあります。
自動的な、黒い感情。

 

本当は、そんなこと考えてもいないだろうし。相手にとってはいい迷惑。

 

話をしても「あんなこと言うんじゃなかったかな」
話をしなかったら「私無視したみたいだったかな」
いつも無意味にニコニコしてしまう。
「私は必ず相手を不快にさせてしまう」のが前提で人間関係を考えてしまう。

 

それは「嫉妬という感情が教えてくれるものー2.嫉妬を向けられた時」でも書きましたが、主に母からの嫉妬、そして相手(親)がどう感じるかは全て「私のせい」という両親の態度があったからなんですね。
 

子どもの頃の私は「お母さんのお母さんだった」

私の母は、いつも「あんたはいいよねぇ」と言っていた。

「主婦でいいよね」「スタイルよくていいよね(母と比べれば少し痩せている程度)」
「そのだてメガネ置いていきなさい」「そのサンダルいいね、私にちょうだい」
「賢くていいよね」「料理上手くていいよね」「器用でいいよね」

 

料理を作って「母さんのよりずんずんのがうまいよねぇ」と父、兄、弟が言うと
もう怖い怖い。目が笑ってない。嫉妬が半端ない。
そりゃ、洋服も買ってくれなくなるよね。
この家で、女は私一人。私が女王樣。
「白雪姫」を思い出しました。(魔女は実は、実母っていう?)

 

そして私は、母の唯一の話し相手。
母は友だちがいない。

 

お家に親戚でない誰かが来て、お茶を出して、しばし談笑。あれって本当にあるの?
サ○エさんの世界でしょう? フィクション?
よそのオトナの人がお家に来ることは、なかった。

 

いつも聞かされることは、父が自分を虐げること、女だって男以上に何かできる、仕事がとても辛い、父方の親戚はオカシイ、離婚したい。。。
(実際父も、母を虐げていた。殴ったり、力で押さえつけたり、自分だけが偉いと言っていた)

 

「父さんはずるい! 私も一緒に会社経営しているのに、帰ってきたら私が家事育児。不公平!」
「女だって男並みにやれる。私だってこんな仕事がなかったら違う人生があった」
「もう毎日仕事、仕事、仕事! 子どもも三人もいるし、お金はないし、首がまわらない」
「父方の親戚はみんな、私の文句ばかり言う。あいさつもしない。私のことを下に見ている。自分の家だと思って突然来る。頭にくる」
「子どもが居なければ私だって思い切れる。お前たちのために離婚しない。だって離婚した子どもは可哀想でしょう? 世間体も悪いし。私は耐えるしかない」

 

物心ついた時から、こういうことを延々と聞かされていた。

 

「そうよね。お父さんももう少し感謝のことばがあればいいのにね」
「男女平等だったらいいのにね」
「仕事、そんなに辛いんなら、パートの事務員さん雇ったら? 3時間だけでも、少し楽になるんじゃん?」
「お父さんのところの親戚は変な人ばっかりなんだね」
「お母さん、大丈夫だよ、もうこれから悪くなることはないよ。子どもも大きくなっていくばかりだからもう少し頑張ろう?」

 

私が、励ましてあげるんだ。お母さんを助けなければ。
お父さんとお父さんの親戚が悪い人なんだ。
だからお母さんは辛いんだ。
テレビで面白いことば言っていたな。それ言ったら、お母さん笑うかな?

 

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私の提案が通り、会社に事務員さんが来ることになりました。
(中学生の頃だったかな、9時~15時だから母もだいぶ楽になったんでは?)
「お母さんにも楽しみが必要だよ」私が高校生の頃には、私の勧めた趣味を始めるようになります。
趣味のための似合う服を私が選んであげる。
車の運転時に私が標識を見てあげる。「知らない場所だから運転が怖い」と言う母を励ます。

 

お母さんの「快適」を、私が創る。
そしてますます母は私に依存するようになります。

 

それを見て父も、夫婦の問題を私に丸投げしようとします。
誰がこの家の母親なのか? 境界線が曖昧になります。
バブル崩壊とともに父が浮気したせいもあり、母との溝は深くなります。

 

激しい喧嘩の仲裁。そして母は私を味方につけます。
「浮気するろくでなしの父、そのせいで母の人生はめちゃくちゃ!」
何年も何年も、両親は毎日浮気のことで激しいののしりあい。その間にいたのはいつも私でした。
お母さんをなだめなくては。安心させなくては。焦る私。

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私は母の「お母さん」の役割を求められていたんだと思います。

 

私が母の気に入らない態度でいると、母はひどく怒りました。

 

小さな子どもが、ダダをこねているように。絶対に許せない。泣き止まない。
「何で○○しないのよ、あんたはどうせ私の気持ちなんかわからないのよ。あんたがいるせいで私の人生めちゃくちゃなのに!」一生懸命母を助けようとするのに、ちょっとでも気に入らないことがあればけちょんけちょんに言われる。
 
「それは言いすぎじゃない、傷つくよ謝ってよ」と私が言うと
「こんなお母さんでごめんねごめんね、本当にごめんね。私がお母さんであんたも不幸よね。私はどうしたらいいかわからない、お父さんもあんなんだし、ううううう(振り乱し泣き崩れる)」

 

はいはい、わかったよ、ごめんなさいごめんなさい。
要は全て言いなりにならなきゃ満足しないんでしょ?
私が何をやっても何を言っても結局「不満」になる母。

 

「人の話をウンウン聞けばいい。とりあえず」
「私がどんな態度をとっても相手は満足しない、不快になる」
私にこんな態度が身についたのも仕方がなかったんですね。

 

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長くなりましたが、私が「まわりのお母さん」に無意識に黒い感情を抱いてしまうのは当然のことなんです。小さい頃の体験がそうさせていたんです。
この文章を書き、改めて自分の感じ方が腑に落ちました。改善の余地があると思えました。

 

「お母さんの影」に怯えてるだけで、周りのみんなが皆同じじゃない。私の母じゃない。
大丈夫。って呪文のように毎日自分に言い聞かせる。
そして、人間関係の良いサインを数えていくようにする。
何気ない挨拶でも「私のこと気にかけてくれているんだ、ありがたい」

 

自分を励ますことを続けたことで「自然な自分で大丈夫なんだ」という自信がついたのでした。

 

読んでくださりありがとうございました。

 

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