親子関係を修復したい親御さんへー自分の人生を楽しんでください
時々「成人した子どもに『毒親だ』と責められた、出て行った、私はどうすればいいのでしょうか?」というメールが私の元に届きます。
個別に返信したことはありません。なのでこの場を借りて「毒親育ち目線」で「親にどうしてほしいか」の私なりの意見を述べますね。
(親子関係は千差万別なので私の意見が正しいとも思いませんし、色々な意見があると思います。人間関係は良い時も悪い時もあるものですから、あまり思い悩まず流れに任せるのもいいかもしれませんが……)
ここで話を分かりやすくするために「親子関係」を「恋人関係」に置き換えてお話ししますね。
(以下、出て行った子ども=別れを切り出した恋人という設定で話を進めます)
恋人(子ども)に別れを切り出されたら……
悲しいですね。
良いことも悪いことも乗り越えてきた。あんなところにも行った、こんなところにも行った、喧嘩もした、プレゼントもした。
笑ったり泣いたり食事をしたりテレビ見たり出かけたり。熱が出たら少しは看病した。思い出がいっぱい。ずっと一緒にいるはずだと思っていたのに……。
別れたくない! 納得いかない!
こんな感じですよね。
でもですね、その「別れたい」と切り出す恋人にはそれなりに理由があるもんですよね。
恋人だって「大切で大好きで(関係を持つことで)メリットもある」人には、突然「別れたい」とは言わないはずです。
簡単に言えば「好きじゃなくなった」「自分にとって嫌なことをしてくるから前々から別れたかった」「合わない」などなど。
理由があってこその、別れなんですよね。
で、そこでですね。別れたくないからといって
「あんなこともしてやった、こんなこともしてやった、あれも買ったこれも買った大金払った、なのに何で私のこと嫌いになるのよ! 私のこと敬わないのよ!」なんて言ってるんですよね。別れを告げられた人(親)は。
(実際、頂いたメールの文面がこんな感じでした(笑))
これはまずいです。
こんな言葉を聞いて恋人が素直に別れを撤回してくれると思いますか?
それどころかもっと離れたい、離れるべき人だ、と思うのではないでしょうか?
あなたが「別れたいと思っている人」に上のようなことを言われたらどう感じますか?
その上何度も電話をかけたり、突然家に行ってみたり、贈り物を勝手に送ったりしたら、もうストーカー認定になりますよね(笑)。
なのでとりあえず「恋人のやりたいようにやらせる」「恋人を放っておく」ことが大事だと思います。
よりを戻す(関係修復する)には
これも恋人関係に置き換えるというか、失恋したらどうするか、と似ていると思います。
それは「相手を忘れて自分磨きする」つまり「自分の人生を楽しむ」「自分の人生に集中する」ことです。
そうやって楽しそうに、人間としても成長した姿をみたら、もしかしたら元恋人もあなたのことが気になって、よりを戻してもいいなと思う「かも」しれません。
ここで重要なのが、
「よりを戻すために」自分磨きをしないでください。
「自分自身のために」自分磨きを、自分の人生を生きてください。
「よりを戻すために」自分磨きしたって、どうせ元恋人は気づきます。「結局は自分のことしか考えてないんだろう」と思われちゃいますから。
「誰のために」よりを戻すのか
ちょっとぶっちゃけますね。
決まってます。あなた(毒親)のためです。
元恋人(子ども)とは長い付き合いですよね?
数年とかじゃなく何十年という長い間です。
その長い間、元恋人は別れを何度もためらってきました。
そして「別れないために」たくさんの努力をしていました。
それに気づけていましたか。
元恋人は、もう「粉々に砕け散った器」なんです。
それをつなぎ合わせて元の形に戻すことはもうできません。
何せ「粉々」なんですから。
魔法ひとつで、何かが元に戻るのは「物語」だからです。
そんな魔法、現実にはありません。
壊したものが元に戻るなんて、虫が良い話です。
(ここから話を「親子関係」に戻しますね)
……親子関係に疲れ果ててどうしようもない子どもに執着してまで欲しいものは何ですか?
親子が仲良くないと、何が困りますか?
他人に説明しづらいからですか?
老後の面倒を見てくれる人がいなくなるからですか?
自分の人生の寂しさをいくばくか埋めてもらうために子どもが要るんですか?
自分の人生の足りないところを埋めるために、子どもが居るんじゃない。
自分の人生の足りないものは、自分自身でどうか埋めてください。
そしてもっと言えば、どうか、自分の人生の足りないものを「自分で埋められる力がある」と信じてください。
ずっとずっとずっと、子どもはあなたを想っていました。
子ども自身の人生に足りないものも子ども自身で埋めながら、あなたを笑顔にしたいと頑張ってきました。
もう、楽にさせてあげてください。
放っておいてください。
そしてどうかどうかご自分を責めず、これからの人生を楽しく穏やかに暮らすための方法を模索してください、「子どもなしに」。
読んでくださりありがとうございました。