『自分のための人生』を歩もうー自分を「不幸にしない」生き方


 

『確かに、この地上で生きるのは束の間だが、そのわずかな時間は、少なくとも自分にとって楽しいものであるべきだ。誰のものでもない、自分自身の人生なのだ。自分のやりたいように生きることだ。(p30)』
ウェイン・W・ダイアー著、渡部昇一訳・解説『自分のための人生 (知的生きかた文庫)』(リンクはアマゾンさん。今回は本のご紹介です。)

 

ーーー明日死ぬとしたら。
コロナウィルスの影響もあり、死が身近なものになっている昨今。

 

今日を精一杯、悔いのないように生きたい。
自分らしく幸せに穏やかに暮らしたい。

 

頭ではわかってはいるけど、どうしてもできない。具体的にどうすればいいのかも、知らない。自分の感情もコントロールできない。

 

周りの状況に影響されずに生きていくにはどうすればいいのか。『とにかく一日一日を「徹底的に自分を大事にして生きる」生活術』(p11)
そのための方法がぎゅっと詰まった一冊、『自分のための人生 (知的生きかた文庫)』をご紹介します。(以下抜粋します)

 

この本は以下の点について留意しながら、良い意味で「自分本位」で生きるための方法や考え方を提示してくれています。

  • 『「幸運」と違って「幸福」は自分で選び取ることができる』
  • 『強気な言葉が強気な自分を作る』
  • 『他人の評価を「気にかけない」生き方』
  • 『やりたいことをやれるのは、今しかない』
  • 『自分だけでなく周囲も幸福にできる人間』になる(pp12-23)

 

特に他人の評価を気にせず、自分の思うように振る舞うことと、不幸に陥らずに幸福を「選択」する方法についての記述が私にとっては衝撃的でした。

 


他人の評価について

『たとえば、人の評判とか評価は本人の自由にならないものである。自分を人がほめてくれるかどうか、根本的なところは相手の勝手である。したがってある程度以上気にしても始まらないのである。ところが、それが気になってどうしようもないということがある。

自分に対する他人の評価がまったく気にならないということは、普通の人にはあり得ないけれども、究極的にはそれは自分の自由にならないのだという悟りを持たなければ、重い、軽いの差はあっても、結局は神経症的なものにならざるを得ない。究極的には人の評価左右できないものである。

……(中略)自分の意思で左右できるのは、他人の評価に対する自分の態度だけだと悟ったときに、真の自分の生活が始まるのだとダイアーは言う。』(pp18-19)

 

と、他人の評価はある程度はどうしようもないことなのだと悟ると同時に、自分の価値は自分で高めるものだと述べています。
本文中では、日常に潜む自己嫌悪のチェックリストや自分の価値を高める行動例を挙げ、自分の内面を高めるよう促してくれています。

 


幸福を「選択する」ことについて

「幸運」は降って湧いてくるものだと定義した上で「幸福」は選ぶことができると説いています。

 

『(問題が解決できなくとも)幸福な生き方を選ぶことはできる。最低限、不幸を選ばないということをわきまえている人は知的なのである。

(知的な人たちが)憂鬱を抑えて幸福を選ぶ方法を知っているのは、人生の問題の扱い方を知っているためである。問題を”解決する”という言い方をしなかった点に注意していただきたい。……(中略)人間である以上、問題の一つや二つがあって当たり前だと受け止め、問題の有無を幸福の基準としない人こそ、われわれが知る限りもっとも知的な人々である。そしてまた、もっともまれな人々でもある。』(pp32-33)

 

この一文は衝撃的でした。
つい、問題があると解決したくなる。解決できないこと=不幸。思い通りにならない=悔しい、切ない、情けない。私はこう思い込んでいました。

 

問題を解決しないでそのまま、幸せを選ぶ。問題の有無が人の幸せを決定するのではなく問題の「扱い方」が大事なのだと。

 

例で言えば毒親と心が通じ合わないという『問題』があったとして。
それを解決せず自分の幸せに集中する。解決できる問題だと捉えずに「運命だった」とかそういう解釈を加えて流してみる。解決しないと困る問題なのかなど自問してみる、など。

 

こんな風に出来事を考えていくと、問題自体がひょっとしたら「問題ではなかったのでは」と思えてきました。本当に悩むべき問題とそうでない問題もみえてきて、改善すべきことがわかってきたのです。

 

そして改善すべき問題というのは結局は「自分の態度」だけだったと気づきました。

 

その他にも、一番上で挙げた項目についてチェックリストや具体例と共に詳しく述べられています。無駄になるページは1ページもないくらいです。私は何度も読み返しました。

 

皆さんも幸福を選択して、ご自分の人生が歩めるようになれますよう、お祈り申し上げます。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。