穏やかになれない時の考え方ーそのままの自分を受け入れる
私は2020年1月時点で実家の両親と絶縁(連絡しない・会わない・関わらない)してから約8年になります。
弟や弟嫁ちゃんから時々聞く話によれば、予想通り親は相変わらずなようです。何したって変わらない。それが毒親です。
親はさておき、この8年間でめまぐるしく『自分自身』が変わりました。
環境がガラッと変わったとかそういう「外側」の変化はあまりないのですが、少しずつ内面が変化していき、穏やかに過ごせる日が増えてきています。
ただ、穏やかに暮らせる日が増えてはいるのですが、やっぱり親のことも時々考えます。
時々夢に見たり、ある場面を思い出したりもします。そして焦ります。「やっぱり親の呪いからは完全に逃げられないのか」と。
穏やかな暮らしを求めていらっしゃる方、がっかりするかもしれません。でも大丈夫です。
何が大丈夫なんだよぉ、って数年前の私ならイライラしてるところです(笑)。スマホぶん投げてます(笑)。
もちろん私も絶縁当初、
「親のことも何もかも全て忘れて新しい自分になる」「親に対して罪悪感が全然なくなる」って状態を望んでいました。(完璧な自分になりたかった。そして罪悪感が怖かったし、後悔することも怖かった。)
でも最近分かったんです。その望み自体が不可能なことだったって。
そもそも「親との軋轢」なども含めて「自分自身である」ということを受け入れないと嘘になる。過去にフタをして、逃げれば逃げるほど逆に追いかけられる。じゃあその部分も含めて、自分で受け入れるほかない。
少なからずとも親から引き継いだであろう自分の「イヤな部分」、むしろその完璧になれない、真っ白になれない、グレーな私の存在を許してそのまま世界に「ポンッ」と置く、、、
この「ポンッ」と置く。のが大事なところで、
誰かに主張したり、論を闘わせたり、言い訳したり、どっちが本当に悪かったか証明したりしなくても、もういい。
そんなことしなくたって、世界は私を受け入れてくれる。
自分の辛かったことや苦しかったこと、見苦しいところ嫌な部分も含めてそこに生えている草花と同じように、ただ世界に存在させてもらう。
私もただの生き物で、ただこの時代にたまたま存在したただの人間で。色んな生き物がいて色んな人間がいて色んな物質があって(有害であっても)。
でも世界は、自然は、それらを「要る」とも「要らない」とも言わない。ただただ、全ての存在を受け入れている。
蛇だってサソリだって時に人を殺す。でもだからって絶滅させればいいなんて世界は言わない。世界は本当は、優しい。
そんな世界にただポンッと自分を置かせてもらう。初めはビクビク置いた。誰か文句言わないかなとか、ここにいてもいいのかな? とか。
取り越し苦労だった。
と、ちょっと話がそれてしまいましたが、
要するに「親のことをどうしても考えてしまう自分」であってもいいんです。
そのまま、そのまんまで。ああ、また考えているなあ。そうだね、思い出したねぇ。うんうん、そう思うのも仕方ないよねぇ。
その黒い感情をいたわってやる方向に変える。
その黒い気持ちもここにいていい、って分かった時からその黒い気持ちが負担にならなくなったんですね。
共存するというか。真っ白になれない自分や世界をグレーのまま受け入れるというか。黒いかもしれない自分自身だってここにいていいんだもの。
『You have right to be here! (あなたはここにいていいのですよ、誰もあなたがここにいることを責めたりしないんですよ)』
加藤諦三さんの本にあった一節です。この本を読んで気付けたんですね。
自分以外の人に認めてもらうことも大事、でも同時に自分が自分に強く言い聞かす。
『I have right to be here! (わたしにはここにいる権利がある、わたしはここにいてもいいんだよ)』自分で声に出して言い続ける。
絶縁した自分でもいい、ってまず自分自身で認め続ける。最初は恐る恐る、でも人間慣れてくる。
そうすると自然とまわりに「自分を認めてくれる人」が出てくる。もしくは「この人、私の事認めてくれていたんだ」と気づけることができた。
親のことで悩む自分がいてもいいんだって思えて、「親のことで悩む自分」だけが自分の全てでないこともわかった。
朝起きて着替えて朝食食べて、子どもと遊んで時々けんかして、夫ともたまには遊んで喧嘩して。日々のなかのごく1ページに「親のことを考える」っていう時間があったりするだけ。その時間をクローズアップしすぎないで、時間と気分は刻々と変わっていくことを念頭に置く。
潮が満ちて引いていくように、いい時とわるい時もある。気分も時間もただ過ぎ去るのを待てば、また楽しい自分に戻れる。
こう思えるようになったら、ぐんと穏やかになれる時間が増えたんですね。
読者様にも、穏やかな時間が増えますように。
読んでくださりありがとうございました。
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